土日かけて神戸・大阪に行ってきたんです。土曜日の昼頃に大阪に着いたのですが、関東よりは多少カラリとしているものの、猛暑であることに変わりなく、道路を歩いているとクラクラするほど。幸いなことに、翌日の日曜日は曇り空で、命拾いできました。
◼️想像を遥かに越えて。。
今回ご紹介する新世界の履物屋とは、言わずと知れた澤野工房さんです。ただ、レーベル名は知っていても、訪ねたことがある方は少ないのではと、穴場に選定させてもらいました。
澤野工房さんは、外見からは、ジャズのレーベルを営んでいらっしゃるようには見えません(失礼をお許しください!)。かろうじて看板で認識できる感じ。澤野さんの本やHPを以前からチェックしていたので、ある程度、分かっているつもりでしたが、想像を越えてソコは履物屋さんでした。
ちなみに澤野さんの自伝はコチラ。レーベルの立ち上げから現在に至るまでの物語が綴られています。生き方の参考書としても面白いので、ご興味ある方はぜひ読んでみてください。
amazon「澤野工房物語」 https://amzn.to/43e67pv
◼️仕事仲間の紹介で
澤野工房さんは、仕事仲間の関西人・日下さんに紹介してもらいました。日下さんは、その昔、下記のような商店街ポスターを作っていたり、UFOを呼ぶバンドを作っていたり、公私にわたり相当なヘンなヒト。仕事ぶりもユニークで面白い。そんな彼が新世界に魅せられている訳も、商店街を歩いたり、澤野さんご夫妻と話してみて、分かる気がしました。
◼️敷居の高くないお店
澤野さん(左)の後ろに写っているのが、商品のCDショーケースです。外からジャケットは見えません。大手のCDショップの陳列を想像して行くと面食らいます。
澤野工房さんというと、ヨーロッパ中心のお洒落で硬派なイメージを持たれている方も少なからずいらっしゃると思うのですが、お店の中も外も、高尚で堅苦しい雰囲気はサッパリありません。店に入ってみると、ジャズの本やCDと履物とのミスマッチもいい感じで和みます。
なお、ネット販売が充実しているので、日ごろ購入するならソチラが適しているでしょう。店をお訪ねされる場合は、オススメを教えてもらったり演奏家の人となりなどを教えてもらったりして、予期せぬ演奏家や音源との出会いに期待するのが楽しいかと(澤野さんのお仕事の邪魔にならない範囲で)。
◼️今回オススメ頂いた1枚「AVEC PLAISIR」
Artist:Serge Delaite(piano)、Tony Petrucciani(guitar)
amazon「AVEC PLAISIR」https://amzn.to/3PdpvNC
ジャズ知識の乏しい私は、ペトルチアーニのお父さんがギタリストだったなんて、知りませんでした。選曲はスタンダード王道曲ばかり。演奏も気を衒った感じがなくて、聴き心地のよいアルバムです。
【下記、澤野工房HPから転載】
「AVEC PLAISIR」Serge Delaite(piano)、Tony Petrucciani(guitar)
Release02/26/2016
父ペトルチアーニとセルジュ、二人の名手が紡ぐ極上のデュオローグ。Serge Delaite、「街角」三部作、ここに完結。
「昼と夜のセルジュ」で好評を頂戴したSerge Delaiteの新作が届いた。ジャケットをご覧戴ければ、前二作とこの作品が三部作を成していることがお分かりになるだろう。おそらくは、晴れた午前の空気がそこに封じ込められた、緑の街角……さしずめ、これは「朝のセルジュ」なのだろう。
今回のフォーマットはギターとのデュオで、相方を務めるのは父ペトルチアーニこと、Tony Petrucciani。そう、夭折の天才ピアニスト、Michel Petruccianiの実父だ。おそらく、史上最も美しい音を聴かせてくれたピアニストの一人であるMichelの演奏を嫌う人は少ないだろうと思うが、その彼が短い生涯に遺した傑作のひとつが、父Tonyとのデュオであることはご存知だろうか?”Conversation” とタイトルされたそのアルバムを、個人的には「21世紀のUndercurrent」と呼んでいる。それほどに、スリリングで、白熱して、美しい。その演奏に接して、Michelのあのピアノは、一人彼の才能だけが生んだものではなく、「この父にして」ということなのだ、と分かった気がした。その名手を対話の相手に得て、Sergeのピアノはいつにもましてリラックスしている。
これぞまさに、大人の余裕、ではあるまいか?休日のゆるやかな朝のしじまを彩る、穏やかにして滋味深い音楽がここに生まれた。三部作全てで取り上げたTr.5を聴き比べするのもこのシリーズならではのお楽しみ。お気に入りの椅子にゆったりと腰掛け、この小粋なアルバムとともに、素敵な時間を過ごして戴きたい。(Text by 北見 柊)
◼️澤野工房(澤野履物店)
大阪市浪速区恵美須東1-21-16
06-6641-5015
営業時間:10時~16時、定休日:木・金曜
◼️最後に(編集者から)
新世界に着いてから、日下さんとの待ち合わせ場所に向かうべく、澤野工房さんの店前を通ったんです。その時点では、後で訪問することも予想していなかったので、外からのチラ見だけ。「ココが澤野工房かあ。あれ?店内にCDを置いていないの?コロナでネット販売に完全に切り替えられたのかなあ」なんて想像したりして(ちゃんと置いてあります)。
澤野工房さんはピアノ作品が多いことで有名です。私はギターの次に、音数の少ないピアノが好きなので、次回、澤野工房さんにお邪魔できたら、未知のピアニスト/アルバムを紹介してもらいます。
そんなことで今回はこの辺で。大阪にお出向の際は、新世界市場の澤野工房さんまで、少し足を延ばしては如何でしょうか。通天閣の直ぐそばです。
【ご案内】twitterにて記事の新着をお知らせしています。https://twitter.com/jazzguitarnote
謎のベールに包まれていた澤野工房さんの謎が解けました!
父ペトルチアーニにもびっくり‼️
楽しく読ませていただきました♫
コメントありがとうございますー 大阪に行かれる際はお立ち寄りくださいませ。
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