梅雨を過ごす

桜の開花に続き、例年よりかなり早く、梅雨入りしそうな気配。1951年の統計開始以来、1位2位を争う早さだそうです。

梅雨に因んで、新鮮なネタを持ち合わせている訳でもなく躊躇もありましたが、記録的な梅雨とあっては放っておけない。寄り道的な、雑記事を載せておきます。

◼️梅雨における気遣い

もともと梅雨の語源には「梅の実が熟す頃に降る雨=梅雨(ばいう)」という説以外に、「黴(カビ)が生えやすい時期の雨=黴雨(ばいう)」という説があるそうです。流石に愛機への影響が気になります。

「梅雨時のギター保管方法」についての記事も散見されますが、諸説あり、正解は無さそう。私も、こんな記事をおこしながら、梅雨だからと特別なことはしてません。

1)弦は緩めなくても良い?

一般的に、多湿だと逆反り、乾燥だと順反り、のリスクが指摘されます。しかし、本来、ネックは、テンションをかけた状態でバランスが取れるように調整がしてあるべきもの。経験からすると、極端に酷い環境でなければ、さほど影響はないのではないかと。

私は、ペグも緩めず、張りっぱなし。頻繁にテンションを増減するほうが、ギターへのダメージがありそうな気がして。さらに、弦を緩めたり張ったりの繰り返しによる、ナットへの影響もありそうです。

到底、私のやり方が正しいとは思えず、少しペグを緩めておくのが、正解でしょうか。

2)湿度管理の方法

ケースに入れて、湿度・温度を丁寧に管理するのも一計です。

一方で、中途半端な環境管理でケースに閉じ込めておくくらいなら、室内に出しておいたほうが、空気が籠ることなく、安全かもしれません。弾きたい時に、直ぐに手に取れる、という効能も無視できない。

ケースに仕舞うにしても、室内に出しておくにしても、直射日光やエアコンの送風直撃を避け、寒暖差の少ない場所で保管すること。梅雨に限らず、保管の基本です。

◼️使う時より、買う時が問題

以前、奈良県森林研究所をお伺いした際に、下記のようなことを教わりました。

「木材は周囲の湿度が高いと細胞壁内に水分が入り込みます。すると音の伝搬速度が鈍くなり、減衰しやすくなる。国産材は欧州などの材と比較すると、落ち着く含水率が高いと推察されますが、木材はいったん乾燥するとそうした影響を受けにくくなります。楽器に使われる材を寝かせて乾燥させるのは、そうした理由からです。」

材をしっかりと寝かせる(シーズニング)が重要なことは周知のことと思います。木材は経年によって、物の性質が変化する。音のレスポンスが良くなり、低域が伸び、高域が減衰。さらに寝かせることで、それらの性質が安定します。

結論としては、梅雨などの湿度変化で狼狽えるような作りではダメで、しっかりと寝かせた材を使っているギター/ブランドを選ぶことが、保管方法云々よりも重要です。

なお「ギターが作られた国や地域の風土が、どれだけギターに影響するのか」問題も、よく俎上に載る話。先の森林研の方も仰っていましたが、しっかりとシーズニングされていれば、海を渡ろうが、気候風土の違いによる影響は抑えられそうです(含水率の違いによる、鳴りへの影響はありそう)。

◼️備え(1)錆びにくい弦(Elixir)

◼️備え(2)濡れない合羽

◼️備え(3)愛機を守る選択肢

雨の中を、大切なギター持って移動したくないので、梅雨時はセッションに行く足も鈍ります。セッションは貴重な機会ゆえ、行かないより、行ったほうが良い。お店に常備ギターがあるなら、愛機を雨の危険に晒すことなく、現地でお借りすることも、ひとつの選択肢です。

◼️最大の懸念事項はメンタルの弱さ

梅雨は気圧や湿度の変化が大きい時期。結果的に、カラダもだるくなり、眠気も出てきて、ヤル気も吸い取られがち。そして、セッションへの参加、ギター練習のモチベーションなど、メンタル面に影響が及びます。

人それぞれ、メンタル面での弱さを攻略する方法を持っているかと思います。私はもっぱら、コーヒーと長風呂です。じっくりと風呂に入ってクリアになったアタマで、ギターに向かう。意思力が弱い方にはオススメです。

◼️最後に

いまは引き篭もるのが最良の策。梅雨シバリも、天からの授かりもの?試練?と受け止め、楽しく有意義に過ごす工夫しないとね。

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