UdoRoesner氏に聞く❶

連番を振っていませんが、久しぶりに「名工に聞く」シリーズです。

①山岡則正さん(ギター)、②椎野秀總さん(ギター)、③KAMINARI GUITARS橋本勝男さん(ケーブル)、④横田直己さん(弦楽器)に続いて、第5弾の記事になります。テーマは「ジャズギターアンプ」。

ジャズギターにチャレンジされている方は、AER ( エーイーアール ) というブランドやBingoというアンプを、見たり聞いたりされたことあると思います。そのAER創業者Udo Roesner(ウド・ロースナー)氏が、30年以上育ててきたAERを離れ、新たなブランドUdo roesner ampsを立ち上げました。

今回、Udo roesner ampsの日本輸入元であるフックアップさんにご協力いただき、Udo Roesnerさんに単独インタビューすることが出来ました。

ヴォリュームがあるので、2回に分けて記事にしたいと思います。1本目となる本記事は、Udo roesnerさんのインタビュー。早速どーぞ。

■「新ブランド立ち上げは、私にとっての核を維持するため」

「AERは、友人と共にガレージで起業し、20年以上に渡って築いてきた会社で、確かに私の人生そのものでした。それは苦労ありながらも有意義なことだったと言えます。

ところが、核となる部分がなくなり始め、維持するのが困難となってきたのです。時が経つにつれ、スタッフは別々の道を歩み始め、新しい人達が入ってきました。

私にとっても新しいことを始める時期、核を維持するために変わるべきタイミングだったのです。私にとっての核とは、本物のアンプにこそ必要な、活き活きとしてパワフルな音のビジョンです。」

■「アナログにこだわったデビューアンプ」

「新ブランドのデビューアンプとなるDa Capo 75は、ライブ環境でアコースティック楽器を扱ってきた、長年の経験に基づいて設計されています。特に、ボーカルと楽器の両立には気を使っていますね。

開発にあたって重視したのは、製品のアップデートです。以前は、ニュートラルな状態を維持しながら、(デジタル面での工夫によって)アコースティック楽器の音量を大きくすることを、最も重視していました。その点、今回の新ブランドでは、アナログ面に拘っているのです。

Da Capo 75では、サイズに合わせて出力を最適化したことで、アンプはよりリラックスした状態でサウンドに反応できるようになりました。また、音量面のキャパシティが向上しただけでなく、中低域のサウンドを伝達する性能も向上しています。」

■「細部に至る設計思想が、現場での違いを生む」

「Da Capo 75のこうした特性は、室内で鳴らす場合でも十分に効果があります。フルレンジスピーカーならではの、生き生きとしたサウンドを再生しながら、中域を心地よく強調することが可能。室内の音楽イベントでも好評を博しています。

エフェクト、チャンネル2のハイパスフィルター(次記事にて紹介)、各チャンネルのDI、2つのライン出力により、Da Capoは非常に広い用途に対応可能です。特に、アコースティック楽器とデジタルサウンドが交わる際、DaCapoを通ったサウンドはクッキリと目立ちます。多くの場面で違いを生むのは、そういった些細なことなのです。」

■「現場で頼れる存在として、世界で支持されるアンプに」

「Da Capoが好評を博していることを大変嬉しく思います。優れたサウンドや説得力のあるパフォーマンスに、評価いただいているようです。Da Capoのサウンドはステージ上で非常に快適で、演奏技術を鮮明に発揮できる、との声も。

我々はまだ世界中に流通網を拡げているところです。これまでのところ、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアの有力な販売パートナーを指名することができました。

新型コロナウイルスは、我々人間やミュージシャン、リスナーにとって脅威であり、忍耐強く、お互いに責任を持って接することを余儀なくされていますが、また近いうちにライブができることを楽しみにしています。 DaCapoは間違いなく、その役割を果たすでしょう。」

■「音楽を通じて人々をつなぐことに貢献したい」

「良い音楽が如何に重要で、音楽を作ることがどれほど楽しいかは、強調してもし過ぎることはありません。世界中の音楽は翻訳なしで理解され、私たちの心に直接届きます。

​一方で、いま世界は、ノイズや機能性、実用性に富んだ音楽で溢れ、人々をすぐに虚しくさせます。​私は可能な限りサウンドを向上させて、音楽を通じて人々をつなぐことに貢献したいと思います。これは​素晴らしい仕事です!」

■最後に(編集者から)

AERアンプがジャズギタリストに今ほど高い評価されてもなお、さらなる進化を目指して商品づくりを目指す、Udo Roesnerさんの姿勢、尊敬します。

そしてUdo Roesnerさんが、適正な出力とサイズに言及している点、とても面白く興味深いです。フルアコとソリッドの出音が根本的に異なるように、「共鳴する箱」としてのアンプも、大きさや重さ、躯体の材質や構造によって、出音に影響があります(参考:Phil Jones Bass CUBは100W 5.2Kg、DV MARK JAZZ 12は60W 8.6 kg、Da Capo 75は100W 7.5kg)。

例えば、フルアコをクリーントーンで弾こうと思うと出力60W以上は欲しい。出力に余裕がないと、音量だけでなく、音の張りにも影響が出てくる。出来れば100Wあると望ましい。ヴォリュームツマミも、フルテンじゃないところで音を作りたいし。

ジャズギターに向いているとされているアンプも、それぞれ個性があります。ジャズセッションの場ではアンプも選べませんが、マイアンプは弾き比べて、自分に合ったアンプを選びたいですね。

記事の続編を公開しています。宜しかったら、続けてお立ち寄りください。

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