ノイズ考 vol.1ケーブル

アンプ直結の場合、演奏技術、ギターとアンプを除けば、工夫できるのはケーブル(シールド)だけです。

■ノイズとケーブル

ペダル(エフェクター)を使う場合は、ギターにつなぐほうに、より質の良いケーブルを使います。面倒な言い方をすれば、ハイインピーダンスの信号が「最初にバッファーが組み込まれたペダル」に入って、ローインピーダンスに変換されて出てくるまでのケーブルですね。ローインピーダンスに変換された後は、ノイズを拾いにくくなるので、少しだけ気を抜いても大丈夫です。

ちなみにトゥルーバイバス(オフ時にエフェクト回路を通らず、そのままで出力される)のペダルは、オフにすると、ハイインピーダンスのまま信号を次に渡すことになるので、その後のケーブルもケチれないことになります。

■ドレを選べば良いのやら

で、いざケーブルを選ぼうとすると、多種多様なブランドや商品が出回っていて迷います。そして、多くの「ジャズ仕様」として売られているものは、とても高価です。どこまで信じていいのやら。

こんな時は「極端な安物は買わない」ルールの適用。実奏比較をしていないので、なんとも言えませんが3m¥5,000-6,000くらいが相場かな。それ以上高価なケーブルがどれだけ有用かは分かりません。上級者になってから検討しても遅くないはず。

あまりケチらないほうが良いと思うのは、素材よりも、ハンダとか巻き加工とか、どれだけ丁寧に正確に作られているかが大切な気がするから。手間が掛かることには、それなりに価格が乗ってきます。

ただし、ブランド名だけでヤケに高いケーブルもあり、有名ブランドだからハンドメイドメーカーだからといって、安心な訳でもない。ここはネットでの情報収集や、実際に使ってみての経験値が頼りになるでしょう。

お店の店員さんに尋ねるのはオススメしません。聞く側も、答える側も、内容を理解していない不毛なヤリトリになりがちです。どなたか私にも、フルアコの周波数特性とケーブルとの関係を優しく解説してくれないかしら?

■長さについて

長さは必要最小限が望ましいのは確か。不要な長さは、それだけノイズを拾うリスクも大きくなります。ファッション性を重視した螺旋状ケーブルも売られていますが、ノイズの観点からすると避けたほうが良さそうです。

私の場合、ジャズにしてもファンクにしてもステージを歩き回ることはないので、3mを基準にしています。小屋によっては5mあるとべんりべんりかもしれませんね。

■特性について

特性的には生音を素直に出してくれるもの。可能ならば色々と購入して比較検証するのが良いでしょう。私のように、聴き分ける力や懐に自信がない方は、下記の記事をご参照ください。

ケーブル選び❷ 誰も失敗しない方法

■太さについて

太さについては、品質重視であれば、あまり関係ないのかもしれません。何人かのプロのギタリストとも話をしましたが、細めを選んで使っている方が多いように思います。当然、細いとノイズを拾い易くなるので、品質的に信用できるモノである前提です。

私の主観だと、ギターからの出しケーブルは、しなやかなもの。細いケーブルは物理的な折れや擦れに弱いということはあるでしょうが、音質が大丈夫なら、細く、しなやかなケーブルを選びたい。一方、ペダルボードからアンプに繋ぐケーブルは、シッカリした太めのもの。後はお好みで。

■私の場合(ひとつの事例紹介として)

私がメインで使っているOvaltone Darkhorseは細め、MONSTER M JAZZ-12は太めです。
音質としなやかさの配慮から、Ovaltone Darkhorseをギターからのケーブルに充てています。MONSTER M JAZZ-12はボードからアンプまでの接続。ガッチリしたケーブルなので、取り回しより丈夫さを優先する意図です。

・Ovaltone Darkhorse 3m (¥5,500、2017/05)

DARK HORSE



・MONSTER M JAZZ-12 ※廃盤(新しい商品が出ています)
http://allaccess.co.jp/monster/

■ケーブルは選び方よりも使い方?

私の場合、あまり聞き分ける能力が高くないので、調べたり聞き比べてみたりして、クリーントーンを素直に出してくれる、クセのできるだけ無いものを選ぶようにしています。

でもむしろ、気にするとしたら、やっぱり、断線とノイズ。これが最大の留意点でしょうか。使った後、キチンと「8の字巻」にして、安全に保管管理すること。特に運搬時も、傷や圧が掛からないように配慮するとか。

ではでは今回は、そんなところで。

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One comment to “ノイズ考 vol.1ケーブル”
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