私がジャズ(もどき)を弾く時は、アンプ直結のクリーントーンが基本になります。実験的にクリーンブースターを噛ませたりもしてみましたが、現在は直結です。
■まずは定番アンプ。これが大事です。
スタジオやセッション会場には、Roland JC120やFender Twin Reverbなどの「定番アンプ」が置かれていることが多く、「ジャズギター向き」と特別に紹介されているアンプにお目にかかることは殆どありません。つまり、自分で持ち込まない限り、JC120やTwin Reverbなどの「定番アンプ」を使うしかない。そして多くのセッションでは演奏者交代があるため、「持ち込み」は面倒くさがられます。
また、扱い慣れたアンプ機種が酷使され使えない状態になっていたり、やむなく慣れないアンプの使用を強いられる、ということも頻発します。つまりは臨機応変に、多様なアンプを使いこなせる余裕が求められる訳です。
とはいえ、アンプ直結のクリーントーンなので、そんなに音作りで悩むこともないはず。ただインプットジャックが複数あったり、やたらとツマミが沢山ついているアンプに初めて出会うと少々面食らってしまいます。
そんな多様なアンプセッティングの慣れに役立つ本がコチラ。
「リハスタ定番アンプ100%使いこなしガイド(CD付)」
・定番アンプ10モデル 究極のセッティング、現役常設アンプ9モデルの基本セッティング など
・リットーミュージック、2014/10/14発売、Kindle ¥1,728-
・サンプル音源
https://www.rittor-music.co.jp/e/furoku/mp3/3114613001.zip
音源作成の佐々木秀尚(ひでひさ)さんは元々エフェクターのメーカーに勤めていた理系ギタリスト。テクも凄腕、機材関係の知識経験も豊富です。この本も分かりやすく丁寧に書かれています。私は恥ずかしながら、ツマミの設定は「0」から上げていくのではなく「5」から上下に調整していく、ということを佐々木さんから初めて教わりました。
アンプごとに特性も異なるので、こうした本やYoutubeを参考に、アンプによっての癖を掴んでおくと良さそうです。スタジオに入って色々と弾き試してみるのが有効なのでしょう。
■ジャズギター向き(とされる)アンプ
次に触れたいのは、ジャズギター向きとされるコンパクトなアンプ。
自宅用や単独ライブ用など、自由な環境ならば、自分に最も心地よい音(澄んだ綺麗な音色とは限らない)を出したい。そうすれば、ギターを持つ時間も自然と長くなるし。一家に一台は、自分だけのお気に入りアンプが欲しくなります(一台で済まないことも多い?)。
機材も進化し、いまは安価で使えるアンプが沢山出回っていますが、私が選ぶとしたら下記のようなことを考えます。
・チューブアンプでなく、トランジスタアンプ
(立ち上がりの速さとメンテナンスの利便性から)
・自宅での使用を想定し、コンパクトなサイズ
(持ち運びの利便性よりスペースの問題。哀)
・とにかくノイズレス。ギターを鳴らしていない時に、ほぼ無音
(ジーという音も含めて。セッションでは、あまり関係ないけれど)
・クリーントーンは細くもなく、歪んでもいない
(フルアコらしい太い出音が欲しい。ゲインツマミで太さを加減)
・トーンツマミはLow-Middle-Highがあると作り込みやすい。
・リバーブ、コーラス等は不要(ツマミがあっても使わない)
・フルアコ 生音の再現には少し出力が必要なのかな。100Wくらい?
・ベースアンプも候補に入れる
以上が目安になります。
昨今はアンプもデジタル的に進化しているようですが、ジャズアンプに関しては、この先、どんな展開があるんでしょうね。。個人的には自然さを損なわない形で、ノイズリダクションに関わる更なる技術進化に期待したいなあ。あとは折り畳めるアンプとか?
■(参考)私が使っているアンプ
参考までに、よくWEB等でジャズギタリストに支持されているアンプを挙げておきます。各アンプの特徴や比較は、解説サイトやYoutubeを確認してみてください。
・PHIL JONES BASS CUB
・ZT AMP Lunchbox /Lunchbox Jr → 独立記事も参照(改造報告)
・DV MARK JAZZ 12 → 独立記事も参照
・AER Compact60
(追記)
・一世を風靡したPolytone社は倒産しています。
・Phil Jones Bass製品のランドマークともなっていたBRIEFCASEが2018年10月をもって生産終了となっていました。残念。
・オススメがあれば、ご指摘ください。加筆します。
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