ファンクとジャズ、ピックは併用できる?

最近、ピック変えたんです。
Fenderオニギリピック(EXTRA HEAVY)から、JIM DUNLOP ULTEX JAZZ III XLに。

■深刻な課題、右手フォームの改善に

演奏技術の大きな壁を克服するために、ここ1年ほどかけて、右手フォームの改造に取り組んでいたのですが、なかなか思うように進みませんでした。改善したかったポイントは下記の2つ。

・親指の第一関節クネクネを治したい(=反った状態を保ちたい)

・安定したスイープピッキング を実現するため、ピック角度のコントロール精度を上げたい

克服すべき課題は分かっていましたが、なかなか実際のフォームに落とし込めず、モヤモヤした時期が長かったんです。で「もしかして改造のキッカケになるかも」と、慣れ親しんだオニギリピックからJAZZ III XLへの変更に踏み切りました。

■偉大なオニギリピック(EXTRA HEAVY)

私は瞬発力やダイナミクスを確保するために、硬さのあるピックを基本条件にしています。柔らかいとアタックがへナッとしてシマリがない。硬いほうがエッジが効いて、気持ちが良い音がします。優しく弾きたい時は弦の当たりをコントロールしたり、指弾きも併用することで、バランスをとれば良い。柔らかいピックだとコントロールできる幅も狭まってしまいます。

また、オニギリピックを使っていた理由は、フュージョンやファンクバンド歴が長く、カッティングに適したピック型と思っていたから。

・カッティングのストロークにはスピードが必要。よって、固いピックを弦に振り下ろしても、指からピックがコボれない程度の、指とピックの接する広さが欲しい。

・3つの角が使え、ピックが指先で回転しても心配無用。

今でも、カッティングには厚めのオニギリピックが合理的な選択のひとつと思っています。今回もJAZZ III XLはフルアコ用、オニギリピックはストラト用と、分けて使う想定だったんです。

■JAZZ III XLのメリット

JAZZ IIIの「XL」は、JAZZ IIIシリーズの中でも、ひと回り大きいサイズです。

現物は写真より大きさや形の違いを感じます

オニギリピックからJAZZ III XLに変えてみると、ピックの幅が狭いので摘(つま)む感じが強くなります。その結果、親指のクネクネ症状が抑えられました(=親指の反る形を保ちやすい)。連動して、弦とピックの当たる角度コントロールも、以前より改善されました。

また予期せぬ結果として、弦との接点幅が狭くなった分、音の粒立ちが向上したのです。なるほど、ジャズギタリストにJAZZ IIIの利用者が多い理由も肯けます。

カッティングにおいても、充分にコントロール可能な範囲であることが分かりました。また音の粒立ちが良い分、リズムもシャープになったような妄想まで。。アドリブとカッティングでピックを持ち変えるのは現実的でないので、指から落ちそうになることもあるものの、ストラト(ファンク)もJAZZ III XLで対応することにしました。

もし右手フォームに悩んでいる方いらっしゃったら、使用されているピックの検証をされることをお勧めします。

■JAZZ III XLにまつわる残念エピソード

今のところ、良いことずくめなピック変更なのですが、寄り道的には、幾つか困ったことがありまして。

・オニギリピックが50枚以上、浮いてしまった。

このブログでは執拗にピックケースを紹介していますが、私は、いざ弾きたい時に困らないように、複数のピックケースを所有し、様々な場所に忍ばせています。そのため、何十枚単位の大人買いをし、未使用も含めて在庫を沢山もっています。それがそっくり浮いてしまった。嗚呼、勿体無いなあ。作ったFenderさんにも申し訳ない。

ちなみにピックの単価は@44→@77に値上がりました(Sound House/2019.11)。

・色がさらに地味系に。

オニギリピックは鼈甲を模したような茶色系でした(白色もあるのですが、色=材質の違いなのか、白色は柔らかい気がして)。JIM DUNLOP ULTEX JAZZ III XLは、さらに輪をかけて地味な色。素材≒色なので、コストを抑えるためにも仕方ないのでしょう。せめて机の上で見つけづらい点は何とかならないかなあ。

机の色に溶け込んでいる。

・指弾きの際、格納しづらい

小さいため、指弾きするときに、ピックの格納がやりづらくなりました。私は、人差し指と中指の第二関節あたりにピックを挟みます。これが予想以上にやりづらい。慣れるのかもしれないけれど、以前のように消えるマジック並にはいかないです。

左がJAZZ III XL。心許ない感じ。ポロリと落ちそうになる。

以上3点、寄り道的マイナス評価でした。

■(余談)素材ULTEXについて

「ULTEX」はJIM DUNLOPの登録商標です。

他社メーカーは「ULTEM」素材のピックとして出しています。1980年代の初頭に米国GE(ゼネラルエレクトリック社)が開発したPEI(ポリエーテルイミド)という樹脂を、商標「ULTEM」で売り出しました。その後2007年にサウジ基礎産業公社(SABIC)がGEのプラスチック分野を買収したのだそうです。

「ULTEXとULTEXがどう違うのか」話は、10年以上前から米国では展開されていますが、ネットを読む限りでは単なる商標違いなのでしょう。

JIM DUNLOPJAZZ III XLを弾いてみると、ULTEXがセルロイドとは全く違った素材であることが分かります。セルロイドのfenderオニギリピックに比べると、表面のツルツル感が低く、ザラッとした感触が残ります(注)。また薄いのに硬い。弦に当たった時も、その硬さゆえに、軽く弾いても音が前に出るくる感じ。

(注)あくまでも「滑らかな表面」の中での感覚比較なので、見た目からザラザラしている訳ではありません。誤解なきよう。

ピックを切り替えた時は、ピックが弦に当たるアタックが金属的で、高音が目立ち過ぎる感じがしましたが、慣れてくると「粒立ちが良い」「抜けが良い」という印象です。素材だけでなく形状の影響も大きいのでしょうが、予想以上の音質変化です。

ちなみに元々、PEIは透明度のある琥珀色らしく、混ぜモノによって色や機能にバリエーションを出しているようです。私が持っているカラーは素材本来の色に近そうです。

そんなことでピックの話はお終いにします。

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