達人に聞く vol.9 小沼ようすけさん

達人インタビュー9人目は、小沼ようすけさんです。

私の中で小沼さんといえば、ジャズ枠に囚われていない自由な人の印象。とかく難しいことを難しく聞かせたがるジャズにあって、美しさとかカッコ良さとか、当たり前のことを大切にしている。

ジャズは理論や技術を磨いていかないと進化できない。ソレは大事で必要なことだけれど、弊害も生みやすく、つい聴き手より弾き手中心の演奏になってしまったり、先人のカタや理論のタガに囚われてしまったり。

本来は美しくカッコよくありたい音楽の追求があって、それを高めていくために理論や技術は存在するもの。そんなこと当たり前と分かっていても、哀しいかな、疎かにしてしまいがち。

発展途上の私のような身には、それどころじゃないトコロもあるけれど、ジャズが不人気な要因、あるいは嫌われる要因にも絡んでくる話かなとも思うので、常に意識しておきたいですね。

すみません、また話が外れました。

小沼さんの演奏は、全体のリラックスした雰囲気の中に、高度でキメ細やかなタマが、あちこちに埋め込まれていいて、でも自然にまとまっています。右手の指弾きも特徴的。ピックで弾くことの限界を越えようと、指弾きを取り込んだのかしら。凄いなあ。

では、いつもの質問です。いづれも小沼さんらしく、簡潔ながら奥深い回答。

 

■始められない時、集中できない時の切り札

・掃除をする

 

■理論を実践に昇華させるには?

・自分なりの(考え方)方程式に置き換える。

・理論で学んだサウンドのキャラクターを把握する

・好きなソロやハーモニーをコピーし、解析をしてわからない点を質問する

・理論で学んだことをギターで何度も弾き、アドリブ時に考えてしまうタイムラグ”不自然”を取り払う練習をする。

■いまの自分を乗り越えるコツ(次にやるべきこと)

・ソロギターアルバム

・世界ツアー

 

■私(田中)の感想

・「自分なりの(考え方)方程式」って気になりますね。

・「理論で学んだことをギターで何度も弾き、アドリブ時に考えてしまうタイムラグ”不自然”を取り払う練習」というのは、小沼さんの言葉で聞くとズシリときます。考えずに弾けるようにならないと、理論を取り込んだことにならない。如何に自分は不充分な状態のまま弾いていることか。。

・小沼さんの言う「ソロギターアルバム」や「世界ツアー」。グローバルレベルの話は生まれ変わった時に考えるとして、プロアマ問わず、自分の演奏を「ダダ漏れさせず、仕上げるつもりで形にする」ことが、ステージを上げるコツなのだそうです。

前にも書きましたが、2016年、Roben Fordが横浜にワークショップに来てくれた時に、「作曲は創るのでなく、探す感覚。時間を掛けて、コード進行を決め、フィーリングにはまる音を見つけていく」と言ってました。

仕上げるための場をどう作るかは人それぞれですが、手軽なところでは、書き譜ソロ(自分のアドリブを譜面に落としてみる)も有効らしいですよ。休止になっちゃったギターマガジンのギターコンテスト(オーバーダブ可)はいい機会だったんだけどな。残念。

・プロもアマも関係なく、美しさやカッコ良さを常に問い掛けながら楽しくやっていきたいですね。アタマで分かったつもりでも、自分独自の世界観を創造していくのは容易じゃないけど。そんなときはカッコいいライブ観て、刺激もらってくるのが一番です。

・ビデオ教材「小沼ようすけ ニュースタイル・オブ・ジャズ・ギター」

こちらは小沼さん初のビデオ教材。amazonで買え、Prime Videoで(すなわちiPadで)視聴できるので、私は長風呂中に観させてもらってます。気軽に手に入るので、クラシカルなジャズを追求されている方も是非、視聴されることをオススメします。

・教則本「小沼ようすけのソロ・ギター・メソッド ホップ、ステップ、ジャズ!」

ギターマガジンの連載が元になっています。

https://www.rittor-music.co.jp/product/detail/3115413001/

 

・ワールドジャズプロジェクト”Jam ka” 

つい先日ツアーが終わりましたが、10年前くらいから小沼さんがライフワークとして取り組んでいるフレンチカリブ圏ミュージシャン達とのワールドジャズプロジェクト。

https://yosukeonuma.wixsite.com/jamka

 

小沼さん、お忙しい中、ありがとうございました。

 

■小沼ようすけ


Guitarist
14 歳でギターを始める。
1999年 ギブソンジャズギターコンペティション優勝。
2001年 SONY MUSICよりデビュー、10年間在籍。
現在までに SONY他から10枚のリーダー作品をリリース。
2004年 リチャード・ボナ(ba)、アリ・ホニッグ(dr)をフィーチャーしたトリオアルバム”Three Primary Colors”を Ny で録音。
2010年、フレンチカリビアンのミュージシャン達とレコーディングした「Jam Ka」発売。グアドループの民族音楽グオッカの太鼓(ka)がフィーチャーされたこの作品で独自の世界感を展開。
2016年、Flyway LABEL を設立。第一弾作品としてパリで録音された「Jam Ka」の続編、「Jam Ka Deux」をリリース。この作品をきっかけにParisやMunichのジャズクラブ、Martinique Jazz festivalに出演。
2019年、Jam Ka Deux(17年)ツアー直後のスタジオセッションを収録したアルバム”Jam Ka 2.5″をリリース。

あらゆるフィンガーピッキングのスタイルをミックスさせた独自の奏法、ジャズをベースに様々な国を旅して得た影響や経験を音楽に採り入れながら、世界を音で繋ぐギタリスト。

www.YosukeOnuma.com
facebook.com/yosukeonuma.official
twitter.com/yosukeonuma
https://www.instagram.com/yosukeonuma_official/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です