「達人に聞く」連載の第24回は丹羽悦子さんです。連載としては9ケ月ぶりになります。
「達人に聞く」の取材は、お世話になった方やご縁のあった方にご相談しています。今回はHiro Yamanakaさんのご紹介で、丹羽さんに繋がることができました(Hiroさん、ありがとうございます)。
質問は全員に等しく、固定の3問だけ。演奏家それぞれの背景や指向性が異なるなか、普遍的なことをお尋ねすることで、ギタリストとしての共通項やその方の個性が垣間見えてくることを期待しています。20人以上お聞きしてくると、ご回答の仕方や内容も多種多様です。
では、丹羽さん、宜しくお願いします。
◼️始められない時、集中できない時の切り札は?
ごくまれにモチベーションが下がってしまうことがあるかもしれません。
なぜとことん煮詰まらないかというと、日常的にインテリアの模様替えとか家・部屋のDIYや掃除、買い物をしたり、楽器屋へ行ったり、親戚や友人と会ったり。周りのひとびとに支えられていると実感しています。

◼️理論を実践に昇華させるには?
耳で習得した人はナチュラルに表現できるような気もするけれど、でもやはり技術的なことは、練習が必要になってくるのだと思うし、理論(知識)は、無理なく演奏できるように、体にしみこませるために、曲を題材に、練習する事も必要になってくるかと思うのだけれど、、、
でもある本で、著名なミュージシャンが言っていたことは、実際弾くときは、習ったことは一切忘れて、ただ演奏に耳を傾けなさいと。

◼️いまの自分を乗り越えるコツ
音楽と同時にマインド的な修行や、体を鍛えることも重要だと思っています。
◼️丹羽悦子さん プロフィール

幼少の頃クラシックヴァイオリンを習い、中学でロックに触れギターによるブルースやジャズに興味を持ち始める。高校卒業後、Berklee Summer Sessionに参加し同学Professional Music科を卒業。
2019年に、Jazzlife誌とクロサワ楽器店 G-CLUB TOKYO 合同企画「Jazz Guitar Contest 2019 Sponsored By Gibson]で審査員特別賞と奨励賞を受賞。
2021年5月に矢堀孝一氏プロデュースによる1st Album [ Sceneries (情景) ] をVEGA Music Entertainmentより発表。近年、自己の楽曲を中心としたギタートリオ活動の他、ジャズでのトリオ、カルテット編成でのグループに携わる一方、様々なスタイルのジャズギタリストとのデュオ演奏も定期的に行っている。
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詩や、朗読とのコラボレーションでは新たなギタースタイルを模索しつつ創作活動、演奏活動に励む。
Hp : https://etsukoniwa.main.jp/
YouTube: @etsukoniwa3294
Soundcloud: https://soundcloud.com/etsuko-guitar
◼️最後に(編集者から)
丹羽さんのライブ訪問に先立ち、改めてアルバム「Sceneries」を聴き込んで臨んだのですが、美しいラインや透明感のあるサウンドは、ライブでも遺憾なく発揮されていました。時々垣間見え男らしい部分は、若い頃のロック時代の名残でしょうか。
一方で、ライブ前後や曲間に見せる丹羽さんの眼光や表情は厳しく、演奏に対して真摯に向き合っていらっしゃる印象を受けました。今回の回答にある「音楽と同時にマインド的な修行も結構必要」のコメントにも通じるところがあるのかも。チャンスありましたら、是非、丹羽さんのライブに足を運んでみてください。
なおライブ会場で、偶然にも、過去に私がセッションでご一緒したドラムの方から声をかけて頂きました。丹羽さんホストのセッションに通われているそうで、居心地が良く、横浜や自由ヶ丘での開催が多いそうです。ご興味ある方は丹羽さんホストのセッションにもご参加ください。
丹羽さん、お忙しいなか、取材ご協力ありがとうございました。
(ご案内)twitterにて記事の新着をお知らせしています。https://twitter.com/jazzguitarnote