「ノイズ考」連載の最終回、パワーサプライです。
ジャズセッションの場(ジャズクラブなど)では、あまりギタリストのペダル(エフェクター)電源まで配慮されていません。ギタリストにしても、曲ごとの選手交代で、AC電源の確保にバタバタしたくない。となるとアンプ直結か、ペダルを使う場合は電池対応が無難です。
◼️電池からの電源供給
ここでペダルを使う場合、寄り道的には考えてしまいます。
1)多くのペダルが9V=6P電池対応。これだけ電子機器が進歩しているのに、いまだに9Vや6P電池でなくてはいけないのか。6P電池は手に入りにくく、単価も高い。家の中で6P電池を使うのはペダルくらいなものだ。
2)ようやく充電式の6P電池も出てきているが、エコな時代に使い捨てな感じにも抵抗感あり(ZOOM MS-50は単3電池仕様。交換も容易。デジタルペダルだから成立しているにしても、充電電池が使えるのは素晴らしい)。
3)さらに、6P電池交換が面倒なペダルが存在する。交換にコインを使うもの。ドライバーが必要なもの。耐久性から頑丈な作りにしていることは分かるが、とても億劫なことよ。
原理的には、電池使用のほうが、AC電源由来のパワーサプライ使用よりは、ノイズのリスクは低そう。とはいえ、この6P電池交換の面倒さ、なんとかならないものなのか。
◼️苦肉の策
検討するも、9Vの確保には06P電池以外の代替案が見つからず、充電式の普及かペダルの進化を待つしかない様子。仕方なく06P電池の「交換」対策として、苦肉の策で工作したのがコレ(ペダル1個時に限定)。
ラジコン用の6P電池バッテリーケースを買ってきて、コード出しをしています。「外部電源だけど電池」な訳です。ペダル1個なら、こんな手もあると。でもこれをブラブラ付けているのも、なんだかなーと思い、改良型がコチラ。
ペダルボードに使う底上げ部材を買ってきて、6P電池バッテリーパックを底に格納しています(古い写真しかなく、ピンぼけてますが、ご容赦ください)。
一度、実験的にセッションに持ち込みましたが、ジャズセッション以外ではペダル1台で済むような場がなく、このキットは、ほぼ自宅待機。メンバー交代がない演奏の場なら、ジャズでもクリーンブースターは持ち込むかもしれないな。
おや?ノイズテーマの連載のはずが、寄り道が過ぎました。一応、パワーサプライのコトにも触れておきますか。
◼️パワーサプライとノイズ
私の場合、ファンクバンドもやっているので、ペダル(エフェクター)ボードにパワーサプライを乗せています。パワーサプライの話はよく見かけますし、改めて書くことはあまりなさそう。アイソレートの件だけ、触れておきます。
アナログペダルとデジタルペダルの電源を混在させるとデジタルノイズが発生することは有名な話。ペダル同士の相性までは確認していませんが、面倒なことを考えなくても良いように「アイソレート」と呼ばれる完全独立型のパワーサプライを選んでいます。

Vital Audio VA-08 Mk-II
・Vital Audio VA-08 Mk-II
https://hookup.co.jp/products/vital-audio/va-08mk2
※最近、バッテリー内蔵の兄弟商品が発売になりました。興味あり
◼️参考までに「ギター博士」から抜粋
「(アナログペダルとデジタルペダルの電源を混在させることによるノイズは)デジタル回路特有の変動電圧が起因となっており、デジタルペダルを別のアダプターで使用するか、独立型のパワーサプライを使用することにより解決します。アダプターで電源供給する方法は、別のコンセント穴が必要になるので、場所によっては使い勝手が悪いかもしれません。なので、ここでは独立型のパワーサプライを使用することをオススメします。」https://guitar-hakase.com/7921/
◼️最後に(編集者から)
私も過去に、とある国産有名ブランドのパワーサプライを使っていましたが、少し奮発して独立型のパワーサプライに買い換えることによって、ノイズが減少しました。ノイズに悩まれている方、電源は要注意です。
以上で「ノイズ考」連載はいったん終了。ノイズに関しては奥が深いので、新しいトピックスがあったら紹介します。
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