神奈川県内で147人、全国で1651人。本日11月12日は、いづれも過去最多の新型コロナウイルス感染者数だそうです。
自己防衛が基本なので、ワクチンなどの対策が本格化するまでは、もう少しの辛抱。我々は、外出控えてギターをコツコツ弾くしかありません。そんな訳で、教則本「コード伴奏」連載の第3弾です。
この本は、前出の2冊と比較して新しく、2019年の発行。タイトルも、コードとか伴奏という言葉を使わず、「コンピング」に。目次も1章2章でなく、Chapter1、2。体裁もA4と大きくなり、表紙デザインも今っぽい。比較してみると時代を感じますね(笑)。

「定番パターンがしっかり身につく ジャズ・ギター・コンピング入門」
著者 :浦田泰宏
発売:シンコー・ミュージック・エンターテイメント
体裁:A4判、96ページ、CD付
販売:本体 2,100+税、2019/03/04発売
■先ずは目次から
(1)基本コードによる4つ切りバッキング
・ジャズで用いられる基本コード・フォーム
・3本弦のコード・フォーム
・4つ切りバッキングを弾いてみよう
・5弦ルート・フォームのバリエーション
・ダイアトニック・コードを弾いてみよう
・循環コードを弾いてみよう
・クロマティック・アプローチを覚えよう
・練習曲1「 モリタート」
(2)基本コードによるコンピング
・コンピングの核となる3度と7度のボイシング
・コンピングのリズム練習
・コンピングのフレーズ練習
・3音のコンピング・フレーズ
・1〜4弦のコード・フォーム
・練習曲2「アイ・ガット・リズム」
(3)テンションを使ったコンピング
・テンションについて
・テンション・コードを弾いてみよう
・テンションの活用コンピング
・複数のテンションを使用したコンピング
・テンション・リゾルブの活用コンピング
・練習曲3「サマータイム」
(4)メロディックなコンピング・フレーズ
・トップ・ノートがメロディックに動くコンピング
・トップ・ノートを固定したコンピング
・クロマティック・アプローチを使ったコンピング
・パッシング・コードを使ったコンピング
・練習曲4「オール・ザ・シングス・ユー・アー」
(5)ブルースのコンピング
・ジャズ・スタイルのブルース・コード
・ブルース・コードのコンピング
・パーカー・チェンジのブルース・コード
・マイナー・ブルースのコード進行
・マイナー・ブルースのコンピング
・練習曲5「ナウ・ザ・タイム」
(6)いろいろなスタイルのコンピング
・アルペジオ・スタイルのコンピング
・フィンガー・ピッキングのコンピング
・ベース・ラインとコードのコンビネーション
・バラード・スタイルのコンピング
・ジャズ・ワルツのコンピング
・ボサノバのコンピング
・練習曲6「煙が目にしみる」
(7)コンピングの応用ノウハウ
・リハーモナイズを活用したコンピング
・クリシェのコンピング
・コンピングのリズム・バリエーション
・コンピングを活用したバック・リフ
・コンピングの活用イントロ
・コンピングの活用エンディング
・練習曲7「朝日のようにさわやかに」
(8)モーダル・ハーモニーのコンピング
・モード・ジャズについて
・ドリアン・モードのコンピング
・ミクソリディアン・モードのコンピング
・練習曲8「インプレッションズ」
■印象・感想
・目次の濃さとは裏腹に、詰め込みすぎず読みやすいレイアウトになっています。最後まで読み切れそう。
・各章に「練習曲」が付いています。特筆すべきは、各曲とも「模範演奏」と「カラオケ」の2音源が含まれていること。また、あえてノリを抑えて、ニュートラルな演奏を心掛けていらっしゃるように思います。
・「バラード」について、練習曲(譜面、模範演奏、カラオケ)まで付属して解説しているのは珍しい。
・「モーダル・ハーモニーのコンピング」が独立した章立てになっているのは、現代っぽい。
■最後に(編集者から)
10数年経っても、伴奏の基本が大きく変化した訳でありません。でも編集の世界は明らかに進化していました。
今回、喫茶店にこもって、前々回・前回を含めた3冊分の記事を、まとめて書いたのですが、教則本における「音源」の重要性を再認識させられました。3冊の教則本音源はいづれも丁寧に作られていますが、3者3様、異なるノリで録られています。どれが良いという話ではなく、このノリの違いを、場面場面でコントロールできるようになりたい訳で。そんな教則本が出ないかな。
コード伴奏本3連載は、ココラでおしまい。コード伴奏をテーマにした教則本は、今後も追っかけてゆきます。