ギターも長い付き合いになってくると、他人には分からない価値が宿ってきます。中古市場の相場なんて確認してはいけません。
さらに、箱モノになると価格も張るので「苦労して手に入れた」という感情が上乗せされます。先日、伺った中古楽器店の方も「ハコモノは他に比べて市場に出回らない。皆さん、売らないんですよね」と仰っていました。
そんな愛着あるギターゆえ、「盗難」「遺失」なんて被害に遭ったら、とんでもないことです。滅多にあることでもないのでしょうが、たまに盗難のニュースも見かけるので、他人事でないことは確か。皆さんは、何か対策をとっていらっしゃるでしょうか。
■ささやかな保険
スパイ映画や刑事ドラマで使っているような発信機は携帯電話を付けるようなもの、初期費・維持費もかかります。そんな訳で、私が使っているのがMAMORIO(マモリオ)です。
【MAMORIO】
・35.5mm×19mm×3.5mm / 3g
・リチウム電池(約1年間)※交換プログラムあり
・通信方法 Bluetooth4.0(Bluetooth Low Energy)
・有効距離 約60m
・価格 2,480円(税抜)
■何ができるのか?
MAMORIOで何ができるかというと。
❶ 手元から離れるとアラートが鳴る
→ 手元から離れると、いつどこでなくしたかをスマートフォンに知らせてくれます。
❷ 皆んなで探してくれる
→ 手元から離れたMAMORIOと他のユーザーがすれちがった時、自分だけに、その場所をアプリ上で知らせてくれます。
❸ 遺失物保管所に届くと知らせてくれる
→ 駅や街に設置されているMAMORIO SpotにMAMORIOが届くと、アプリ上で知らせてくれます。
共助で「発見」を助け合う仕組み。素敵じゃないですか?
■スマホ画面での見え方
スマホでは地図上に表示されます。
上記で表示されているのは私の自宅。住んでいるのは、ギターを弾くオッサンだけ。金目のものは無いので探さないでください。
専用アプリをスマホにダウンロードした人が近くを通るか、受信機が設置されたポイント(遺失物取扱所など)に近づくと、mamorioの位置が、自分の地図にプロットされます。
共助によって成立しているので仕方ないことなのですが、何処にあっても知らせてくれる訳ではありません。そして、使うヒトが増えるほど発見確率が上がります。
■幸いにして、まだ活躍の場面なし
私はMAMORIOの発売初期から、お世話になっています。もう4〜5年になるでしょうか。
2個保有していて、財布とギターに仕込み済。幸い、盗難でお世話になったことがなく、また紛失については、自家用車のドアの隙間に財布を落としていたことが、MAMORIOで分かったということで、事なきをえています。
MAMORIOを付けていることで、意識を配っているから防げている、ということもあるでしょう。そして、災いは予期せぬときに起きるもの。¥3000弱で安心を買っていると思えば安い買い物です。
■NEWS!電池交換式「MAMORIO RE」発売
今年、満を辞して、電池交換可能な「MAMORIO RE(マモリオ・アールイー)」が発売となりました。
従来機種(MAMORIO)の郵送による電池交換方式(OTAKIAGE)は、定期点検的な意味合いもあって良いのですが、やはり封入・郵送する面倒があります。その点、このMAMORIO REは市販のボタン電池を自分で交換することができます。
有効距離が半減していますが、さほど発見確率に影響はない模様。電池交換費用を除けば追加費用もなし。
【MAMORIO RE】
・23mm×36.5mm×3.7mm / 3.4g
・リチウム電池(CR2016、約11ヶ月)※電池交換可能
・Bluetooth4.0(Bluetooth Low Energy)
・有効距離 約30m
・価格 5個入り12,400円(税抜)※1個あたり¥2,480(税抜)
■MAMORIO RE 裏蓋を開けてみる
5個入りセットの販売です。1個あたりの単価は据え置き。
蓋の開閉は勝手が分からなくて、おっかなビックリな作業。あるかないか分からないような隙間にマイナスドライバーを差し込んで、パコッと開けます。
こんな基盤で機能してくれるなんて。電池交換は容易です。
大きさを比較してみましょう。
盗難にあった際に、盗人に見つからないように忍ばせておく必要があります。また、従来MAMORIOは、表面にロゴが出ていたのですが、MAMORIO REはノッペラとした表面。盗人が万が一発見しても、なんだか分からないよう工夫しているのかな。
■最後に(編集者から)
折角、使い込んできたので、いざという時は役だってくれることでしょう。大切なギターの盗難・遺失の保険として、導入如何でしょうか。今回はこのあたりで。
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