作譜vol.1 読みにくい五線譜

なんと前回記事から3ケ月近くも経ってました。実は急ぎ克服すべきギター課題が出てきまして、その対応に時間を取られてました。もう少しで、最初の関門くらいは乗り越えられそう。巷のセッションが本格稼働してくる頃までには、なんとか目処を立てておきたいものです。

で、今回から何回かに分けて作譜フォーマットの連載です。初回は五線譜。

JAZZギターを学び始めると、五線譜の大切さ、読譜力の重要性を痛感しますよね。ジャズの世界では、コード進行とメロディが書かれた1枚(たまに2枚)のリードシートが頼りです。

■理想的には。。

時々、先輩演奏家から「楽譜を見てるうちはダメだ。見ないで弾け。見ているうちは覚えない。」と、お叱りをいただくことがあります。ご指摘ごもっともで、楽譜を見て弾いているうちは、コード進行を追った演奏になりがち。読譜に気を取られ、「ギターで歌う」ことも疎かになってしまいます。

上級者に聞くと、スタンダードならば何百曲かは覚えているとおっしゃいます。米国のセッションでは、誰も楽譜なんて見ていないとか。そのレベルまでは望まないにしても、曲名聞けば口ずさめるくらいは目指したいなあ。無理してでも、リードシート無しで演奏する経験を積むべきなのでしょうか。

■黒本に改善して欲しい点あり

楽器セッションの場合、ほぼ100%の割合で、納浩一さんの「黒本」をリードシートとして使います。アナライズまで載っている本としては菅野義孝さんの「赤本」も素晴らしいです。

黒本は、コードやメロディの確かさで評判が高い。記譜が細かすぎで、アレンジの域まで踏み込んでいると評する方もいらっしゃいますが、とんでもないコードが付いていたり、そもそもメロディが間違っている、というミスはゼロに近い。黒本出版前は、そんな当たり前の本が流通していませんでした。日本人ジャズの世界は海外に比べて楽譜への依存度が高いので、現在の支持に繋がったのでしょう。

個人的には、下記のようなところも好き。

・コード解析が理論的に整理・統一されていて、初見の楽曲でも「なんじゃコリャ?」と独自解釈迷うことは無い。

・乱視かつ老眼な私でも、目を凝らせば、メガネ無しで読めるレイアウト(適切な段数や線幅の設定)

・ステレオタイプな手書き風にせず、ごく普通に、読みやすいオタマジャクシで書いてある

そんな素晴らしい黒本にも、改善して欲しい点があります。それは「1段4小節」でないリードシートが混じっていること。例えば「Billies Bounce」「Body and Soul」「The Christmas Song」などなど。ページに収める都合で仕方なくレイアウトしている訳でも無さそうなところが、理解に苦しみます。

■必要あればリードシートを書き直す

五線譜に強くなれば、1段が何小節であろうが関係ないのでしょう。ただ、個人的には、1段4小節という定形に収まっている方が、視覚的に素早く曲の構成を理解でき、演奏を組み立てる手助けとなる気がするんです。

仕方がないので、黒本で1段に4小節となっていない曲については、「ココが4小節目の区切りだ」とハッキリ分かるよう、4小節の節目ごとに、目立つ赤い縦線を書き込んでいます。読みにくさや演奏ミスを軽減するためには仕方ありません。

余裕があって、ステージに立ったりする時は、曲の理解を深める意味も込めて、自分で新たに五線譜を書き起こしたりもします。

五線譜を起こすツールとしては、GuitarPROという優秀なソフトがあります。セッションでもGuitarPROで書かれた譜面を渡される機会が増えました。なによりGuitarPROで書かれた譜面は読みやすいですからね。

ただ他人と共有する目的でなく、「書き起こす行為を通して、構成を覚えたり解析していく」目的の場合、「手書き楽譜」も大切な行為だよなーと思ったりします。

■ちょーど良い五線譜

チョイチョイお世話になる五線譜。でも、ちょーど良い五線譜って、意外に売ってなかったりしませんか?

使いやすく愛用していた白譜(販売中止)が自宅で在庫薄になってきたので、今回、オリジナル仕様の五線譜(白譜)を作成してみました。

・A4サイズに1曲が収まるように10段組に
→ B5は細かくなって見にくい。10段あると、大体の曲は1枚に収まる。

・乱視・近視・老眼にも優しいレイアウトに、線や段の間隔を調整
→ リードシートの場合、音域として、極端に五線譜の上や下に音符が飛び出ることがないため

・ト音記号、調号(#やb)、拍子記号などの段頭のスペースを確保。かつ4等分できるガイドライン(薄い線)入り

・黒本に挟んでおくために、少し小さいサイズに切り取れるよう、四隅のガイドライン(薄い線)入り

なかなか、いい感じです。当たり前か、自分が使いやすいようにレイアウトしたのだから。

■A4データ(PDF)※フリー素材

使いやすい、読みやすい五線譜の基準は人それぞれ。探求されている方もいらっしゃいそうで、寄り道ネタとしては面白いですよね。

人それぞれなので、あまり意味ないでしょうが、「シックリくる五線譜がないなあ」とお探しの方の中には指向性が近い方もいるかもしれず、下記にPDFデータを上げておきます。

↓ A4 五線譜フォーマット(白譜) 10段

JGnote-5senfu-A4-ver1

ちなみに写真ではよく分からないと思いますが、ガイドライン(手引き線)は極端に薄く細い線で引いてあって、譜面を起こす際に、目を凝らせば分かる形にしてあります。

お使いいただいた場合は、使いやすかった点、使いにくかった点など、メッセージ寄せていただければ幸いです。

■おわりに

西日本では豪雨の被害が甚大のようで、謹んでお見舞い申し上げます。
一方でコロナ禍も収まる気配なし。梅雨時は心も身体も調子が上がらず、在宅時間は長いのに、なかなか練習に入れない。こんな時こそ寄り道ネタを挟みながら、ギターに向き合う時間を楽しく確保ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です