今日は3月11日。2011年から9年が経ちました。
ご縁があって、毎年、石巻に足を運んでいます。「とりあえずやってみよう大学」という、石巻の人たちと立ち上げた大マジメな事業も進行中です。
9年の間に、街も様変わりしました。古い被災家屋が取り壊され、駐車場や高層マンションに建て替わり、昭和感覚のボロかった商店街アーケードも無くなりました。今どきな、お洒落なショップもポツポツと出てきています。
綺麗な街に生まれ変わっていく一方で、昔ながらの風情が希薄となり、よく見かける地方の風景になっていく様は、嬉しくもあり、哀しくもありといったところ。幸いなことに、ワカモノ達が中心となって、全国に先駆けて、クリエーティブな町づくりにチャレンジしているので、これからの独自の進化に期待したいと思います。
そんな石巻にサルコヤ(福助屋商店)という楽器店があります。

(C)ジャズギター寄り道ノート
おもちゃ・楽器・ピアノを扱う創業100年の老舗。市街地の中心にあり、津波をもろに被ったこともあって、写真のような外観です。
サルコヤ(福助屋商店) 宮城県石巻市中央2-4-7
https://sarukoya.com/
サルコヤという名前は、「サルっこ太郎」という、お猿を飼っていたことに由来しているそう。30歳を超えたニホンザルだったそうですが、津波のために亡くなってしまいました。
最近、閉店の危機もあったようですが、仲間のサポートもあって事業継続のニュースを聞き、安堵していました。ところが、井上晃雄社長の急逝によって、今月3月31日をもって閉店することになったそうです。
懐かしい石巻のランドマーク的な存在だっただけに、とても残念でなりません。
ジャズに適したギターやアンプが残っているかどうかは分かりませんが、3月31日までのあいだ、特別価格(楽器は全品 80%OFF!)で閉店売り出しセールをされているそうなので、ご近所の方は是非、労いも含め、お立ち寄りください。
100年に渡り、地域演奏家の拠り所だったサルコヤさん、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
(追伸)
石巻に興味をもって、訪ねてみたいと思われた方は地元団体ISHINOMAKI2.0が運営する「IRORI(いろり)」にアクセスしてみてください。コンシェルジュもいるので、旅のサポートもしてくれます。
http://ishinomaki2.com/