昨日・今日と宮城県に来ていまして。この2日間、仙台では「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」が開催されています。
■定禅寺ストリートジャズフェスティバル
日本経済新聞のランキング(2019/07/06)では、この定禅寺ストリートジャズフェスティバルが、横浜ジャズプロムナードを超えて、日本一のジャズ・イベントと評価されています。今回、初訪問かつ小1時間だけの参加でしたが、横浜以上に、街に溶け込んで開催されているなと、確かに感じました。
(知ったこと、気づいたこと、感じたこと)
・「ジャズを知らない人たちに、ジャズを紹介する」「仙台はジャズ文化の街」といった気負いがない。
・「音楽を演奏するのが大好きな市民と、音楽を聴くのが好きな市民」を対象としていて、セミプロやアマチュア中心で構成されている。プレイヤーだけで5,000人!
・全プログラム無料。
・ジャンルの規定がユルい。「えー、それもジャズのククリでやっちゃうのかー」という感じ。
・そもそもジャズクラブが少ないから、小屋の中でなく、人のいるところに出張っていく姿勢。
・トップミュージシャンの出演は少ない。故に、ジャズ好きの「あのヒトを聴きに仙台まで」というモチベーションには繋がらないけど、逆にジャズファンでなくとも誘いやすい。
・静かに拝聴する感じでなく、食べながら飲みながらの参加歓迎。赤ちゃんや子どもOK。
結果として、演奏する側も聴く側も、演奏よりも雰囲気を楽しんでいる。それが末永く支持を集めている秘訣なのでしょう。イベント名から狭義のジャズフェスをイメージしていましたが、仙台ならではの地域音楽フェスに仕立てられていて、成功しているように見えました。
■東北のジャズギターと言えば?
定禅寺ストリートジャズフェスティバルの詳細は、関係の方々に委ねるとして、寄り道らしいご当地リポートをしなければなりません。私は別用がありまして、牛タン定食を食べる目的での途中下車だったので、滞在は小一時間ほど。その中で取材できることは限られていました。
ということで、今回はジャズ界ではあまり話題にならなかった東北ギターをご紹介。
流石、キチンとされているコトが売りの山野楽器さんです。街中に溢れている5,000人のヤンチャなミュージシャンのイタズラから守るために、頑丈で安全なケースに収めて展示。「試奏を希望する方は店員まで、お気軽にお声がけください」というキャプションもなく、冷やかし試奏は望んでいない様子。
税抜き¥70万、消費税が増税されると¥77万円で、仙台らしい七夕プライス。東北のお土産に如何でしょう。
(追記)東北ギターとして、女川に注目の工房があるのですが、ソチラはまた機会あるときにご紹介します。
■笹ツナガリから
笹とジャズツナガリから竹ギターのコトを少し。
コチラは私が所有しているCHARさんプロデュースの竹ギターESP製「Bamboo inn」。
Top : Ceder
Back : Mahogany
NECK : Mahogany
FINGERBOARD : Rosewood, 19frets
SCALE : 610mm (Short)
PRICE : 85,000yen(Without TAX) w/Soft Case
https://espguitars.co.jp/bambooinn/main.html
竹ギターと銘打っているからには、ボディが竹なのかと思いきや、バインディング(ボディ、ネック、ヘッドなどの縁に付けられた部材。衝撃から保護する機能とともにデザイン的なアクセントに)のみの使用。
軽くて便利だったので、一時期、ドライブや旅行に持参していましたが、フルスケールのガットギターを弾くようになって、あまり出番がなくなってしまいました。
2000年頃にはYAMAHA が竹ギター(FG-B1N)を出していたようですが、短命で終売となりました。ハカランダやマホガニーなどの希少材が入手しにくくなってきている昨今、竹素材の可能性はどうなんでしょうね。硬い樹の代替材としては、成長の早い竹は難しいのかなあ。笹かまぼこを超える、新しい東北の産業が生まれる可能性に期待したいところですが。
仙台での寄り道はこれくらいにしておきます。