達人に聞くvol.8 名取穣一郎さん

ジャズギター修行中の方で、HP「ジャズギター スタイル マスター」にアクセスしたことのない方はまずいないはず。今回はその発行者、名取穣一郎さんの登場です。テーマやステップごとに分かりやすく整理くださっていて、音源や楽譜教材も豊富。最近、サイトをリニューアルされて、スタイリッシュなデザインになりましたね。
「ジャズギター スタイル マスター」
https://www.jazzguitarstyle.com/
下記はサイトコンテンツの目次(ごく一部)です。
【コンテンツ一部紹介-1】アドリブ
・初心者が知っておきたいアドリブの仕組みと練習法
・スケールをもとにしたアプローチノートの仕組みと使い方
・クロマチックを使ったアプローチノートの仕組みと使い方
・リズムに変化をつける5つのアプローチ法
・ジャズ特有のリズム、スウィングを習得するための考え方
・目指すギタリストを見つけるために
・ワンコードでのアドリブ
・251でのアドリブ
・ジャズブルースでのアドリブ
・マイナーブルースでのアドリブ
・リズムチェンジでのアドリブ
・ジャズスタンダードを使ったアドリブ
・アドリブの幅を広げるちょっとしたテクニック など
【コンテンツ一部紹介-2】コード、コンピング
・ギタリストに必須!ドロップヴォイシングの作り方
・コードネームの表記と読み方、構成音一覧
・ドロップ2
・ドロップ3
・バンドでのコンピング
・デュオにも活用できるコンピング など
歴史のあるサイトなので、項目の充実度、各コンテンツの完成度が高い。2002年からの質問をまとめたQandAにも宝物級ヒントが埋まっています。今回、インタビュー記事を編集している最中から、ミイラ取りがミイラになってしまいそうな誘惑が(笑)。

■では、名取さんにいつもの質問です
(1)始められない時、集中できない時の切り札
ギターを始めたきっかけになった曲を聴くことですね。
僕の場合はMIに入学したその日に聴いたAllen Hindsのライブ。
https://www.youtube.com/watch?v=w-zP4ugl5Dk
それまでロックしか弾いてなかったのですが、これをきっかけにジャズ・フュージョンに興味を持ちました。この映像を見るたびにギターを弾きたくなりますし、同時に集中力も高まります。
誰にでも1曲は必ずあると思うので、始められない時、集中できない時はぜひ試してみてください。

(2)理論を実践に昇華させるには?
理論を音で理解することだと思います。
例えばダイアトニックコードを覚えたら、各コードの響きを頭の中で鳴らせるようにしておく。スケールを覚えたらそのスケールの響きを頭の中で鳴らせるようにしておくなど。
理論を音で覚えておくと実戦にも活用できるので、すぐに昇華できると思います。

(3)いまの自分を乗り越えるコツ(次にやるべきこと)
自分の演奏を録音して客観的に聴く。これに尽きると思います。
「こんな風に弾きたい」「こんな音を出したい」など自分の理想とする演奏があるはずなので、そうなるために必要なことを客観的に聴いて見つけていく。
自分自身で足りないところを見つけられるようになれば、そこを練習していくことで今の自分を乗り越えられると思います。

■田中から
「始められない時、集中できない時の切り札」の回答は、ユニークですね。意識したことなかったけれど、確かにスイッチを入れてもらえる音源、私もあるなー
余談ながら、私は、ギター練習に身が入らない時、風呂に入って教則本めくってみたり教則サイトを覗いたりするんです。そこで新しいヒントやアイデアを拾って、ギターで試してみたくなることでスイッチを入れる。その刺激材として頻度高くお世話になっているのがHP「ジャズギタースタイルマスター」。音源も載っていて、試してみたくなる仕掛けになってる。これからもお世話になりそーだなー。名取さん、お忙しい中、ありがとうございました。


■名取穣一郎(じょういちろう)
1980年東京生まれ。高校時代よりギターをはじめ、卒業後ロサンゼルスのGITへ入学。Allen Hinds 、Scott Henderson に師事しロック、フュージョン、カントリーなど様々なスタイルを学ぶ。同校卒業後はボストンのBerkleeで半年間学び、Bruce Saunders に師事。ジャズに傾倒し2001年帰国。ジャズギターが学べるサイト「ジャズギタースタイルマスター(https://www.jazzguitarstyle.com/)」を運営中。
【近著】
「ジャズ・リックを自在に操る7つのアプローチ・メソッド」(2018年)

「そのまま使える!! 至高のギター トレーニングフレーズ -ジャズ・アドリブ編- 」(2010年初版、2018年改訂)
「Charlie Parker Collection for JAZZ GUITAR」(2015年)
「ジャズ・ギター そのまま使える最強フレーズ」

風呂に持ち込み、貴重本も皺々に。

実践フレーズが満載。

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